記事一覧

経営コンサルタント(Ⅱ)

報道などで、某「経営コンサルタント」の経歴詐称が話題になっています。
日本のメディアはこういうことが起きると徹底的に吊し上げる悪い習慣がありますので、当分の間彼はテレビで活躍することはないでしょう。
ただ、あそこまで成り上がった手腕?については評価できるのではないでしょうか?

↓経営コンサルタントに関する以前の記事↓
http://www.shinwa-ac.net/cgi/blog/archives/462.html

私は「経営コンサルタント」を自ら名乗る者の存在意義を全く認めていません。
経営全般のコンサルティングができる人などほとんどいないにもかかわらず、「経営コンサルタント」と名乗る人が多すぎるからです。

経営全般のコンサルティングできる人がいるとすれば、経営のプロ(例えば、成功している一握りの経営者)に限られます。
そのような人は自らを「経営コンサルタント」などと名乗ることはありません。

つまり、経営コンサルタントが経歴詐称をしたとかしないとかが問題ではなく、「経営コンサルタント」などという肩書自体が詐称なのです。

あなたの周りの経営者の方に聞いてみてください。
経営コンサルタントと契約して良くなったことはありますかと。
回答は概ねこんな感じです。
「全く効果はなかったが、お金はかかった。」←残念!
「効果がないとまでは言い切れない。」←そう思いたいだけ。
「意識は変わったような気がする。」←結果が出ないと意味がないのでは?
ちなみに、私は公認会計士に登録してから20年以上になりますが、経営コンサルタントと契約して良かったという経営者に一人もお会いしたことがありません。

本当のプロは専門領域が狭いものなのです。
・小売業の店員のお客様対応に問題があるので、接遇のプロに指導を依頼する。
・ウェブ販売のノウハウがないので、ウエブマーケティングのプロにサイトの構築や有効な広告媒体の提案をしてもらう。
・労働環境改善のためにメンタルヘルスの専門家にアドバイスをしてもらう。
このような場面で、その領域を専門とするコンサルタントに支援してもらうことは、会社にとってプラスになるのではないかと思います。