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あきれた粉飾決算

半導体製造装置メーカーのエフオーアイ(以下、F社)が破産の申立をしたようです。

F社は昨年11月に東証マザーズに上場した会社ですが、巨額の粉飾決算が発覚し、上場廃止が決定していました。
報道によりますと、前期の連結売上高118億円のうち、約100億円が架空取引だったそうです。
売上の水増しなどという表現がよく使われますが、ここまでくるとそのような表現は不適切かと思います。
売上の大半が「ウソ」なのですから。
あまりにも酷い内容です。

当然のことですが、F社は上場会社ですので、監査法人または公認会計士による監査を受けています。
経営陣に最も大きな責任があることは明白ですが、今回の場合は、監査を担当した彼らにも大きな責任があると思います。
・年商の2倍以上の売掛金残高(主に、海外向け)
・原価項目の年次推移(特に、変動費項目)
などについて、残高確認や比率分析を適切に実施していれば気づくはずだと思うからです。
もし、気づいていて見逃したということであれば、救いようがありません。
同じ公認会計士として、そうでないことを祈るばかりです。

F社の場合、大監査法人以外の個人の公認会計士が共同で監査を行っていたようです。
大監査法人以外の場合、その監査会社からの報酬が収入のそれなりの割合を占めているという現実があり、独立性が保持されていたかも問題となる可能性があります。
私は大監査法人がエラいなどとは決して思っていませんが、監査の品質管理が不十分といわれている中小監査法人や個人の公認会計士には襟を正してほしいと思います。
それができなければ、監査業務から撤退すべきです。


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土曜ドラマ「監査法人」

NHKの土曜ドラマ「監査法人」が先週よりスタートしています。
私は「大河ドラマ」と「その時歴史が動いた」を除いて、NHKの番組は基本的には見ないのですが、このドラマにはハマってしまいそうです。
おそらく、初めて公認会計士にスポットを当てたドラマではないかと思います。

実は、以前からずっと残念に思っていました。
医師や弁護士を主人公にするドラマはたくさんあるのに、どうして公認会計士を主人公にしたドラマがないのかと。
やはり、話題が専門的になってしまう点と地味な仕事のイメージがドラマには向かなかったのでしょう。
今回のドラマは、そういう意味でもかなりの意欲作です。

第一回目を見た感想ですが、細かい場面設定などについて言いたいことはたくさんあります。
「主査なのに期末監査で初めて会社を訪問するわけないだろ!」
「期末監査のときに、現場視察をしても手遅れだろ!」
まさに「突っ込みどころ」が満載ですが、そういうことを書き始めると長くなるので差し控えます。

ただ、これだけは言っておかねばなりません。
ドラマでは、多少の粉飾には目をつぶる「ぬるま湯監査派」と一切の粉飾を認めない「厳格監査派」の対立が描かれています。
さらに、古い会計士が「ぬるま湯監査派」で、新しい会計士が「厳格監査派」であるかのように区分されていますが、これでは視聴者の方に大きな誤解を与えるのではないかと思います。
当然のことながら、古い会計士の中にも「厳格監査派」である人は多くいますし、新しい会計士の中にも「ぬるま湯監査派」に近い人もいるかもしれないのです。

古い会計士の方の名誉のために言いましょう。
私が上場会社の監査に携わっていたのは15年ほど前のことですが、私が直接知り得る限り、粉飾とわかっていながら目をつぶるような会計士はいませんでした。
残念なことに、私が開業前に所属していた監査法人の東京事務所では、粉飾に加担した「ぬるま湯監査派」の会計士が複数逮捕され、法人自体も昨年解散しました。
しかし、所属していた会計士がすべて「ぬるま湯監査派」では決してありません。
大半の方が「厳格監査派」なのです。

ドラマの詳細はこちら↓
http://www.nhk.or.jp/dodra/kansahoujin/index.html


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公認会計士試験

昨日5/25に、平成20年度公認会計士試験の短答式試験が行われました。
最近の試験では、1次試験・2次試験・3次試験の区分がなくなった代わりに、短答式試験の合格者が論文式試験に挑戦できる仕組みとなっているようです。

私も平成3年の公認会計士試験2次試験を受験しましたが、かなり昔のことになってしまいました。
クーラーのない蒸し暑い会場(確か、大阪経済大学)で受験し、答案用紙に汗がにじんだ事を記憶しています。
当時は短答式試験はなく、いきなり論文式の試験でしたので、完全に一発勝負でした。
そういうこともあり、人生を賭けて臨む受験者の中には、悲壮感が漂う人もいました。
まさに「ガチンコ勝負」でした。

現在の試験制度では、合格者を増やすことが目的とされており、合格率もかなり高くなってきています。
聞くところのよりますと、2018年頃までに公認会計士を現在の約2倍の5万人にする計画だそうです。

監査が必要となる領域は年々増加しており、業務の範囲も広がっていますので、私は公認会計士の数を増やすことには賛成です。
しかし、それは母体である受験者数を増やすことによって達成するべき課題であり、合格率を上げることで解決するべきではないと考えています。


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難しい監査業界

金融庁は近いうちに、公認会計士法の改正案を国会に提出するそうです。
改正案の具体的な内容に関しては、以下のようなものですが、主に監査法人制度の規制を強化するものになっているようです。
①社員資格の非公認会計士への拡大
②情報開示
③課徴金制度の導入
④関与先グループへの就職制限の拡大
今回の改正は、頻発する監査不祥事を受けての対応と思われますが、私は余計に証券市場の混乱をもたらすのではないかと危惧しています。
規制強化がこのまま進めば、私のように監査は一切やらない公認会計士が増えると考えられます。
そうなると、監査リスクが高いと判断された会社は、誰も監査を引き受けないということも想定されるのです。
現に、中小の監査法人の中には、法定監査業務からの撤退を考えている法人もあるとのことです。
推測ですが、新日本・あずさ・トーマツ(3大監査法人)も、本音ベースでは、監査に固執していないのではないでしょうか?
このような状況の下で、法改正により、本当に証券市場の安定化が図られるのかは大いに疑問です。

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独立性

7月より、某大手監査法人が2ヶ月間の業務停止となります。
私も、以前お世話になった監査法人ですので、複雑な心境です。
何とかこの難局を乗り越え、立ち直ってもらいたいと祈念しています。

そもそも今回の処分は、カネボウの粉飾決算に関し、関与社員(監査の責任者)が単に粉飾を見逃しただけでなく、不正な経理操作に加担したことが原因です。その結果、監査制度の信頼性を著しく低下させたのですから、厳重な処分も致し方ないと思います。
ただ、なぜこのような事件が発生してしまったのでしょうか?
それは会社(監査される側)と監査法人(監査する側)との特殊な関係に原因の一端があるのではないかと思います。
監査は本来、会社とは「独立」の立場にある外部者が行うべきものであり、そうでなければ社会から信頼されないはずです。
しかし現実には、法定監査を担当するすべての監査法人は、監査される側である会社から監査報酬を得ています。また、監査法人間での関与先獲得についての競争、会社との監査報酬の金額についての交渉なども当然に発生しています。
このような状態で、監査する側とされる側の間に、経済的な独立性が保持されていると言えるのでしょうか?
公認会計士協会は、職業倫理の保持についての取り組みは積極的なようですが、この経済的独立性の保持についての取り組みは不十分な気がします。
監査は誰の為のものなのか?どういう仕組みにすれば社会の信頼を得ることができるのかについて、もっと真摯に考えるべきだと思います。
そうでなければ、同じような事件を繰り返すことになるかもしれません。

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監査とは

監査とは、「ある事象・対象に関して、一定の規準に照らして証拠を収集し、その証拠に基づいて何らかの評価を行い、評価結果を利害関係者に伝達すること」(百科事典より引用)です。
会社に対する監査としては、外部監査・内部監査・監査役監査などがありますが、ここでは外部監査のことを「監査」と呼びます。
監査は、資本金5億円以上又は負債総額200億円以上の株式会社などは会社法で、上場会社などは証券取引法で義務付けられており、公認会計士又はその集まりである監査法人が担当します。
会計制度上、粉飾決算などの会計に関する重大な企業不正は、その会社とは「独立」の立場にある公認会計士等の「監査」により、防止または公表されることになっています。

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減価償却を行わないことは粉飾か?

粉飾決算にも様々な手法があります。
一般には、架空の売上計上や、在庫の水増計上など、会社の実態を故意に歪める悪質なものだけが粉飾と考えられがちですが、回収不能の債権に対する引当金の未計上や減価償却の未実施なども粉飾に該当します。損失または費用が発生している以上、その期間の利益計算に反映させることが、企業会計では要求されているからです。
特に、減価償却の未実施に関しては、法人税法では各期間で償却限度額以下であれば何時償却しても問題なく、また、利益もないのに償却を行っても税額を減らす効果が期待できず、会社にとって不利益となる場合があるため、粉飾とは考えたくないとの意見があると思います。
しかし、決算は会社のため、または、税金申告のためだけに行うものではありません。むしろ、株主や債権者を含む利害関係者全般のために行うべきものですので、正しい利益計算が要求されるのです。
また、減価償却の実施こそが設備投資資金の回収であり、将来の設備投資に備えることになるため、会社の維持発展のためには必要不可欠なコストであると思います。
なお、現行法では、償却を行った結果として欠損金が発生した場合でも、青色申告法人であれば7年間の繰越控除が認められていますので、将来の税額を減らす効果は期待できます。
弊事務所では、お客様の予算設定や月次決算において、減価償却費の仮計上(月割り)を行うことにより、減価償却費にもコスト意識を持っていただいております。

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粉飾決算

粉飾決算とは、企業経営の実態が赤字であるにもかかわらず黒字のように見せかける決算のことをいいます。
ライブドアのように株価操作を目的とした粉飾決算もありましたが、中小企業の場合、金融機関や取引先等の信用低下を恐れて粉飾を行うケースが大半かと思われます。
しかし、粉飾決算は損失の先送りに過ぎず、翌年度に大幅な業績改善がなされない限り、継続して同程度またはそれ以上の粉飾を繰り返すことになります。
粉飾決算は、まさに「麻薬」そのものであり、決して行うべきではありません。
経営者は、決算という「結果」を誤魔化すのではなく、「結果」を真摯に受け止め、それに至った「過程」を見直し、改善策を模索することに集中すべきだと思います。

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