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呉越同舟

先日、大阪市で「大阪市の解体」に関する住民投票が行われました。
私も大阪市民ですので妻と投票に行ってきましたが、いつもの選挙とは異なり、投票日当日も街宣活動が行われていました。

私は様々な考え方の人とお付き合いをする仕事をしていることから、政治的なコメントはできる限り行わないことにしています。
しかし、今回は自分が住んでいる自治体の存廃が争われたことから、そういうわけにはいきません。

投票結果に関しては、皆様ご承知のとおりです。
投票前には、私の周りには賛成派の人はほとんどいなかったように感じていたのですが、あれだけの賛成票がよく入ったなというのが率直な感想です。
言い出してしまった以上、後戻りできないというジレンマを抱えたまま、政治家としての死に場所を探していたのではないかとも思える橋下さんの言動には同情はできませんが、少なくとも、何かをやろうと行動したことは評価できるのではないでしょうか?

今回の戦いでは、まさに「呉越同舟」の場面が多く見受けられました。
呉越同舟とは「仲の悪い者同士が同じ所に居合わせたり、行動を共にしたりすること」と辞書では書かれています。
臥薪嘗胆の故事でも知られているとおり、中国の春秋時代の呉と越の国は互いに宿敵と憎み合い、戦争を繰り返していたのですが、そのような両国の人も、同乗した船が転覆しそうなときには協力して助け合うだろうという「孫子」の例え話が語源です。

共産党の街宣車で自民党の人が演説をする。
自民党の街宣車で民主党の人が演説をする。
何かイヤなものを見た気分です。

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